午前

心療歯科Psychosomatic Dentist

舌痛症について

舌痛症とは

例えば舌の表面にヒリヒリした感じが続き、鏡で舌を見てみると、赤くなっている感じやツルツルしている感じ、また、ブツブツしたものがあるなど普通ではない気がしているけれど、病院で見てもらった方が良いのか、また、何科を受診すれば良いのか分からないといった御悩みはないでしょうか?

いわゆる舌のどこにも異常はないのにヒリヒリ痛む、このような症状は舌痛症とよばれます。

また、舌痛症の患者さんは内科や耳鼻科などを受診しても「気のせい」 「自律神経失調症」「更年期障害」 などと診断されやすく、的確に処置されない事が多いのです。舌だけでなく、唇、歯肉、上顎など他の口腔内の部位に生じる事もあります。

どんな人がなりやすいか?

本症の発生頻度は、1:8と女性に、特に40~50歳の中高年発症例が多いとされています。患者さんの病前性格として、几帳面・完全癖・強迫傾向や心気傾向が認められます。

痛みの表現として「ヒリヒリ」 「ピリピリ」 「ザラザラ」など舌の表面の痛みというより、異常感として訴える事が多く、そして、その痛みや異常感は御食事の際には消失するか軽減し、日常生活には、ほとんど支障をきたさない事が多いのです。

ただし、症状が悪化してゆけば、仕事中や何かをしている時でも痛みや異常感が現れ、生活に支障をきたす恐れもあります。

過剰不安

舌の表面の異常感は歯科治療や口内炎などの粘膜疾患などをきっかけにして発症しやすく、正常な舌組織(舌扇桃・舌乳頭・舌苔など)を異常である、病気である、癌であるなどと思い込んでしまいます

すぐに舌癌の事を心配する方が多いのもこの病気の特徴です。

例えば、芸能人などが舌癌を患ったという話をテレビや雑誌などで知ったり、知人にそういう患者さんが出たりすると、自分も鏡で舌をチェックして、多少ともブツブツや赤味がかったもの等を見ると自分もそうなのではと不安になってしまう。

これが続くと舌が本当に痛み出してくるのです。

舌痛症とドライマウスとの関係

舌痛症とは舌に痛みを伴う症状のことです。

主に舌の先端や側面にヒリヒリしたり焼けるような痛みや違和感が現れます。これまでは精神的なもので心因性のものが占めていると考えられていましたが、最近の研究(2002年以降)ではドライマウスの因子も多く含んでいると考えられています。

ドライマウスでは唾液分泌量の低下により口の中が乾燥します。口の中の乾燥は症状の進行度合いにより舌にも悪影響を及ぼし、舌の乾燥、ひび割れ、味覚障害など様々な症状となって現れます。

治療方法

舌痛症の原因は未だ十分に解明されていませんが、だからといって「どんな治療をしてもよい」と言うわけではありませんし、痛みに苦しんでいる患者さんを眼前にして「どこも異常ありませんよ」と何もしないというわけにもいきません。現在までの科学的知見からできる限り有効と考えられる治療計画を提示するべきです。

  • 1.信頼できるかかりつけ医(内科か心療内科か精神科で何科ではなく実績と人柄と相性で選ぶ)にかかること
  • 2.信頼できるかかりつけ歯科医にかかること
  • 3.薬物療法

これまでの診断では舌の痛みに対する不安を取り除くためにメンタルな心理面の治療として精神安定剤、抗鬱剤(抗うつ剤)、向精神薬などが処方されるケースが一般的でした。精神面での不安を和らげる効果はありますが、かえって症状が進行するケースもあります。

精神安定剤、抗鬱剤(抗うつ剤)などには唾液腺を支配している神経に作用し唾液分泌量を低下させる作用が知られています。よってドライマウスの症状が現れることもあり注意が必要です。痛みが解消されないようであれば担当の医師とよく相談してください。

抗うつ薬を服用すると、早ければ4~5日目から、遅くても1週間から10日くらいで痛みが緩和していきます。理想的に治療が進展していけば、3~4週間後には痛みは7割方改善していきます。胃腸の調子が少し悪くなる場合もありますが、軽い整腸剤を併用すればすぐに治まります。不眠などが伴う場合、睡眠導入薬や抗不安薬(いわゆる安定剤)を併用することもあります。

効果が十分得られたらそのまま数ヶ月は薬を続けて再発・再燃を防ぎます。症状に波は多少残りますが、徐々に落ち着きますので心配は要りません。一生飲み続けないといけないものではありませんが、半年から1年くらいは続けた方がよい場合が多いようです。年単位で継続しても、きちんと通院していれば特に副作用などの問題は心配ありません。

4. 日常生活で注意する

  • 香辛料など刺激の強い食べ物は避ける。
  • ガムを噛む、口をゆすぐなど、口腔内が気持ち良くなるような方法を工夫する。
  • 旅行やショッピング、映画鑑賞など趣味を見つけてそれに打ちこむ時間をできるだけ沢山作る。
  • 舌痛症と診断されたら、自分の舌を鏡で見ない。また、家庭の医学書や舌癌について書いてある記事や本は読まない。

5. カウンセリング

患者さんに対して見合ったカウンセリングを主体とした治療を行います。また、ケースによっては大学病院や総合病院の歯科・口腔外科にご紹介し連帯治療を行う事もあります。舌痛症は主に心気症として位置づけられており、この心気症とは体の些細な変化をすべて何かしらの病気だと結び付けてしまい、そのために痛み等に対して敏感になっている場合を言います。顎関節症・口臭症・口腔異常感症なども一部はそうなのです。お口の知覚は複雑なのでこのような症状が現れる事は特別異常なことではありません。舌痛症は悪い御病気ではありませんが、心理的なものが多いに関係しているために治療が長引く事も少なくありません。

酸蝕症と摂食障害

摂食障害とは

思春期における食行動の異常といえば、拒食と過食です。

例えば、ダイエットややけ食いの延長上で、そうした状態が定着すると、摂食障害(Eating disorder)と呼ばれる病態となります。ダイエットだけが原因ではなく、その理由や背景はさまざまです。

1980年代半ばには、拒食症と過食症の割合は拮抗していましたが、近年では圧倒的に過食症の割合が増加(拒食症の約2倍)しました。また、患者数は最近の20年間で約10倍に増加したともいわれ、社会問題化しています。男性は少なく(5%以下)、女性に多いのが特徴です。

酸蝕症の予防

摂食障害(過食拒食)嘔吐の場合、胃液の混入した物を吐いてしまうので、胃酸が歯の表面のエナメル質を溶かすと一般に言われています。

歯が酸により溶けることを、酸蝕症といいます。嘔吐の頻繁な繰り返しによって、胃酸である塩酸による脱灰作用で溶ける場合も含まれます。また、歯が胃酸で溶けてしまっている、溶けやすくなっている状態では、普通の状態だと虫歯のできにくい場所にまで、虫歯ができやすくなってしまうことが多いものです。早めに治療を受けられることをお勧めいたします。

治療は普通の虫歯の治療と同じです。健康保険が適用されます。予防はやはり歯磨きだと思います。吐いた後に、口の中の胃酸を洗い流すことが重要なのです。吐いた後、歯磨きが出来ない場合は、うがいだけでもしておくといいと思います。さらにフッ素塗布も効果的です

歯科恐怖症

高所恐怖症、閉所恐怖症、対人恐怖症など、××恐怖症と言われる神経症はいろいろとあり、他の人にはなんでもないことでも、当人にとっては、大変なストレスとなってしまいます。

歯科恐怖症または歯科治療恐怖症もそのひとつで、一説では日本でも500万人以上が悩んでいるとも言われていて、そうした方は、歯が痛くても我慢したり、歯科医院の前で入るのをためらったりしているのかも知れません。

原因らしきもの

歯科恐怖症になってしまう原因は、小児期の治療体験に基づくものが多いとされてます。

幼いときに、押さえつけられるなど、半ばむりやり治療させられた体験や、痛い・辛いと主張しても「少しくらい我慢しなさい」で済まされてしまった経験が、すごく幼ければ無意識のうちに、または少し大きくなった子供にとっては意識して、歯科治療を怖いものだと思い込ませてしまうのでしょう。

何に対して恐いのか?どう対応していくのか

歯科恐怖症の患者さんの恐怖は、歯科処置そのものに対する恐怖、歯科医に対する不信、痛みへの不安、など様々です。治療法についても症状により様々ですが、近道はありません

まず、十分な説明や対話を通して、医師との信頼関係を築き、納得した上で治療に入り、治療中には、「痛ければいつでも中断できる」ことを理解してもらい、患者さんの意思で治療が進められている、という安心感を持ってもらいながら、徐々に恐怖や不安を解消していきます。

歯科恐怖症を作らない、ということも歯科医師の大切な役割です。幼い子供さんには治療ばかりを優先せずに、表情や態度の微妙な変化に注意して対応していくことで、多くの場合、歯科恐怖症になるのを防ぐことができると言われています。

また、家庭でのブラッシングや歯科医院での定期検診などで、適切なむし歯予防を行うことも重要です。むし歯にならずに歯を削ったりする治療を経験しない子供さんが、歯科医院や歯科治療に恐怖をいだくことは、ほとんどないでしょう。

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