昔の学校検診では、むし歯のチェックが多くありました。しかし、最近では歯並びや歯肉炎が圧倒的に多くなっています。この背景には、日本の食生活環境(飽食、低たんぱく高カロリー、軟食化傾向)が大きく関わっているのではないかといわれています。
もっと大きな環境変化で言えば、日本の高度成長による景気上昇や豊かで便利な生活は、全てがOKなのではなく、いろいろな場面に反動が出てきているのではないでしょうか。
口腔内以外でも、アトピー性皮膚炎、花粉アレルギーなど、昔にはない病気が多く出てきています。体にとってちょうどよい環境を少し通り過ぎているのかもしれません。
噛めない、呑み込めない子供が増えていることは事実です。かといって、昔の不便で貧しい時代に戻れば解決するのか、といえば、そうではありません。
上手なお手入れ(ブラッシングの回数、時間、方法)と環境の改善(良く噛む、間食をやめる、軟食化の改善、高たんぱく低カロリー)で、口腔環境は随分と良くなります。是非、これらを心がけて、便利で豊かな現代社会をエンジョイしたいものです。